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ブッダの時代の打刻印貨幣について詳しくは拙文を参照ください。

月刊<収集>2003年3月号

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ブッダの時代 16大国  (紀元前6−4世紀頃)

紀元前600年から紀元前300年頃の古代インドでは、マガダ国、コーサラ国など16の大国が知られていた。この時期に各国が貨幣をつくったのがインド最初の貨幣であると考えられている。この頃の貨幣は非常に珍しいものです。銀貨が主流で、サタマナ(11g)とカルシャパナ(3.5g)の2つの重さの単位(その倍数と分数)が広く使われていたが、ビムシャティカなど中間の重さも使われた。サタマナ(11g = 5.5x2)は、ペルシアのシグロス(5.5g)に由来していると考えられている。

 

16大国の地図

 

http://indiancoin.kt.fc2.com/exhibition/ancientindia/pmc/16janapadas.jpg

 

 

タキシラ国(ガンダーラ地方)  (紀元前6−4世紀頃)

この地域ではアケメネス朝ペルシアの影響で、インド世界で初めて貨幣がつくられたと考えられている。棒状の銀に刻印が打たれ、湾曲していることから、ントバーと呼ばれている。幅が広く短い、ショートバーも知られている。サタマナという単位が使われ、約11gとなっている。

 

ベントバー  RR

http://indiancoin.kt.fc2.com/exhibition/ancientindia/pmc/bentba.jpg

 

 

ショートバー RRR+

(写真は旧カブール博物館収蔵品:現在文化財保護振興財団保護)

http://indiancoin.kt.fc2.com/exhibition/ancientindia/pmc/kabu.jpg

 

 

マシャカコイン 

紀元前3世紀頃。タキシラ・ガンダーラ地方出土。インド世界最小の非常に小さい貨幣。0.2g前後。古代インドでは、コインは“ラッティ”というけしの実の重さで表されていた(例えば、サタマナは100ラッティ、カルシャパナは32ラッティ)。その最小単位の貨幣。表にはタキシラのシンボルマークが刻印されている。ミッチナー4258−4279参照。同様のコインはアヴァンティ付近でも見つかる。 RR

http://indiancoin.kt.fc2.com/exhibition/ancientindia/pmc/1ratt.jpg

 

 

マガダ国(紀元前5−4世紀頃)

マガダ国の貨幣は、銀でできており、重さは約3.4g(カルシャパナ)となっている。常にマガダ国のマーク、太陽など5つの刻印があるが、そのほかに両替商の刻印も刻印されていることがある。  RR+

http://indiancoin.kt.fc2.com/exhibition/ancientindia/pmc/earlymagadh.jpg

 

 

コーサラ国 (紀元前5−4世紀頃)

コーサラ国の貨幣は、4つの刻印が打たれている。銀でできており、重さは約4.3g(ビムシャティカ)、3.0g,2.5g(1/2サタマナ)などいくつかの重さが知られている。

 

初期タイプ  4.8g程度。ガジプールなどで出土したもの。このタイプはカーシーのものという説もある。 RRR

http://indiancoin.kt.fc2.com/exhibition/ancientindia/pmc/earlykosal.jpg

 

後期タイプ パイラタイプとも呼ばれる。2.5g程度。 R

http://indiancoin.kt.fc2.com/exhibition/ancientindia/pmc/smallkosal.jpg

 

 

ヴァッツア国 

ヴァッツアの貨幣は、コーサラ国の貨幣と同様4つの刻印が押されているが、デザインが異なる。RRR+

http://indiancoin.kt.fc2.com/exhibition/ancientindia/pmc/vats.jpg

 

 

パンチャラ国

パンチャラでは、様々な幾何学模様の刻印が見られる。重さは1.9gかそれ以下の比較的小さな貨幣。RRR

http://indiancoin.kt.fc2.com/exhibition/ancientindia/pmc/panchal.jpg

 

サウラシュートラ国

サウラシュートラの貨幣は、牛や象など動物の刻印あるいは幾何学模様が見られる。何度も刻印が打たれるので状態のよいものは少ない。0.9g程度の小さな貨幣。RR

http://indiancoin.kt.fc2.com/exhibition/ancientindia/pmc/saurashtr.jpg

 

 

アンガ(ヴァンガ)国

ガンジス支流に存在したアンガでは、帆掛け船や巻き貝の刻印が特徴である。 RRR

http://indiancoin.kt.fc2.com/exhibition/ancientindia/pmc/vang.jpg

 

 

クンタラ(またはアシュマカ、アヴァンティ)国

ワイで見つかった貨幣は、クンタラなどいくつかの説があるかいまだ不明な点が多い。約7gの比較的大きな貨幣。小さな単位も知られている。RRR+

http://indiancoin.kt.fc2.com/exhibition/ancientindia/pmc/kuntal.jpg

 

 

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